高校の特殊なカリキュラムに魅力を感じる前に

心構え

中学生で将来、4年生大学に進学するという方へ。

志望校や学科で悩むかもしれませんが、そこまで悩むことでもないのでは?と感じます。

結論から申しますと、普通の生徒は普通科に行くべきです。

公立高校にも多くの学科があるけれど…

GS科や普通科の「〜類型」のような学科の特色として、今までの学校の授業のような「座学」だけではない授業もたくさんあります。

グループを作って研究をし、それをプレゼンしたり。

大学や研究機関に体験授業に行ったり。

海外に語学研修に行ったりする制度を設けている高校もあります。

※こういった授業を「特殊授業」と呼ぶことにします。

調べていれば、様々な取り組みをされていて「すごいな〜」と感心してしまいます。

しかしですね、同時に「高校生これ、こなせるの?」とたくさんのことを経験できる特色を打ち出しすぎる風潮に疑問を感じずにいれないんです。私みたいなひねくれ者は。

こういう「特殊授業」に興味を持つ前に、考えて欲しいんですよね。

「特殊授業」もやりっぱなしではなく、レポートや課題を課されたりするでしょう。「通常の授業」も同様です。部活もあります。受験勉強も並行しなければなりません。

自分にとってオーバーワークではないですか?

私は普通の人間なんで、こういうのを見聞きするとゾッとしてしまうんですよね。「大変そう」と。

自分の能力と向き合おう

中学生、とくに3年生だと進路を考えなくてはいけないでしょう。

現時点で、バランスよく成績がいいというわけでないのなら、色物に興味を持つのはやめましょう。

近年、市西や宝塚北のGS科などが第2学区の進学実績を引っ張っているという事実もあるでしょう。しかし、そこに入学する人たちは入学時点で偏差値70付近、内申点もオール5に近い生徒が多いでしょう。

なにやっててもできるんですよ。多くのことに手を出していても、バランスよくこなせてしまうんです。理解や習得も早い生徒の集まりなんです。

「自分の能力は普通だ」「持てる力が少ないほうだ」「それでも勉強してかっこいい名前の大学に行くんだ」と考えるなら普通科に行きましょう

できるだけ受験勉強を含むテスト勉強に集中できる高校に行きましょう。(普通科が100%そうだとはいいません)

努力の範囲を狭めましょう。

持てる力が少ない人間が、その少ない力を分散させてどうするんですか?って話なんです。成功率が下がるのは目に見えています。

普通の生徒であれば、せいぜい部活とテスト勉強の両立が精一杯です。

よく言うじゃないですか、「できるだけ周りが勉強するところに入れば、自分も悪い方に流されないようにできる」みたいな。それとは少し違うと思うんです。

前述したような学科に進んだ生徒の中にも、大学受験で失敗した生徒は見ています。

問題が解けないと大学に合格できない

おそらく、「特殊授業」の目的として「グループディスカッションを通じて協調生を育む」「リーダーシップを発揮できるような人間形成」「多角的なものの考え方を通じて、思考力を高次元へ」「卒業後、即戦力の英会話スキル」みたいな立派な理念がおありなんでしょう。

大学受験ってAOや推薦を利用しない限り、一般入試なんです。ペーパーテストなんです。しかも、公立高校受験と違って、受験日その日出題された問題が解けるかどうかの一発勝負なんです。

「リーダーシップを発揮できる」「こんなテーマで研究する時間を多く設け、こんな発見をしました」とか「日常会話レベルであれば、英語で喋れます」とかそんなの知りません。

入試当日その日に限っては、役に立ちませんから。

その日に限っては、各教科の偏差値が高いことのほうが必要な能力なんです。

では、その力を養うには机に向かって問題を解きまくるしかないでしょう。単語を1万語覚えるとか、そういう時間の方が優先度が高いはずなんです。一人で机に向かう時間がどれだけ取れるかが重要なんです。

その時に、他にもやらなければならないことがあるって、普通の生徒にとっては目標に向かうための邪魔になると思うんです。

多くないですよ?あれもこれも両立できる生徒。

その辺りは慎重に考えてほしいですね。

そういいった勉強は大学に入ってからいくらでもできる

グループワークや研究、発表、語学留学って大学に入ればいくらでもできますよね。実際、ゼミとかがそういったものですし。

留年までして留学する人いますからね。

高校生活は、とにかく大学に入ることを考えて、受験勉強に打ち込めるようにすればいいと思いますけどね。

大学に入れば、結構自由です。テーマパークみたいなものなんですから。

私はと言うと

それでもたくさんの経験をしてみたいとか、受験のためだけの高校生活ではないと考えられるならご自身の判断なのでなにも言えません。

高次元なものの考え方をする人からすれば、「いや、そんなことはない」と否定されるんでしょうが。

ただね、間違ってないこととすれば、大学受験って凡人が「勉強」で逆転できる最後のチャンスだと思うんです。長い時間かけて、努力して、成績がみるみる伸びて、その結果志望校に合格していい会社入れて。相当自信つくと思いますけどね。

結局大学進学を検討しますよね?

それだけに厳しいですよ?

寄り道してて受かる生徒なんて一握りです。能力に差があることは認めてしまった方がいいです。

私自身も大学まで行かせてもらいましたが、受験勉強のみに集中させてもらえたから受かったと本当に思っていますね。

自分が普通だと感じるなら、特別なカリキュラムに縛られない普通の高校に行きましょう。

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