兵庫公立一般数学試験問題雑感(2021)

考えごと

教室の掃除をした後サクッと解きました。

直近5、6年…(もっとか?)は中学生の数学を担当することはなかったので、最近の試験問題にも触れていませんでした。

大問1、2は飛ばします。この2問は落とせませんね。

大問3 平面図形・空間図形

これはほぼ模範解答通りに解いてしまった。

(1)相似の証明。文章を目で追いながら選択してください。

(2)(1)より相似比で計算。

(3)円周角で60度がたくさんでてくる。三角形BCEは正三角形です。

(4)角錐の体積なのでまずはOPを出します。

点ABCEPはすべて球上の点。OP=OCよりOCを出しました。

ちなみに、正三角形BCEの頂点Eから辺BCに垂線EHを引くと、EHは中心Oを必ず通ります。この円Oは三角形BCEの外心(外接円の中心)といって、三角形BCEの各頂点から引いた垂直二等分線の交点になります。

弧BCに対する円周角BAC=120度より、弧BCに対する中心角BOC=240度。つまり三角形BOCの角BOC=120度となり、角COH=60度です。CH=7/2と直角三角形の辺の比よりOC=7√3/3(=OP)

次に底面積ですが、三角形BCEについては(3)ででてます。三角形ABCの面積を出す必要があります。BC=7とわかっているので、頂点AからBCに垂線AIを引くと、三角形ADI∽三角形EDH。AE=8、(2)よりDE=49/8と出ているはずなので、辺の比でAIがでて、三角形ABCが出ます。

「この高さがわかればいい」と頂点AからBCに線を引いて宣言してみることですね。

(1)〜(3)は基本的な計算なので、易。

(4)みたいな問題は補助線入れたり、試行錯誤の連続でできるようになるもの(すぐにできるようにはならない)です。加えて、少し計算力もいるかと。しっかり訓練積んできている人とそうでない人を分ける問題ですね。やや難。

図形好きな人はこういう問題に積極的でしょうから、兵庫県の数学は有利でしょうね。

大問4 二次関数

反比例との融合。

(1)点Aと原点対称。

(2)代入。

(3)直線CAのy切片をPとします。CA//BDから、2点P、Dのy座標の絶対値が等しいことが見えます。(条件から文字でおいてガリガリ計算しても確認できます。)

2点A、Bのx座標の絶対値も等しいので三角形AOP≡三角形BODとわかります。

条件から三角形COP=三角形AOP×2、OPを共通な底辺と考えると、高さが1:2なのでCのx座標が−8と出ます。続きの変域は教科書に載っているレベルのものです。

(4)三角形の3辺の長さの和が最小となるように頂点Eを設定する。折れ線の問題です。

CAは固定です。CE+EAが最小になるEを求める。

C→E→Aと進むのにEで曲がらなければいけない。このままでは3辺の和が最小になるような点Eの位置は定りません。何か基準が必要です。

それは、C→E→Aとまっすぐに進むことです。しかし、CとAはx軸に関して同じ側にあるので、x軸上にあるEからは曲がらなければいけません。

そこで、x軸に関して点Aと対称な位置に点A’をとって、CA’とx軸の交点を点Eとすればよいという問題。

有名な問題ですし、高校数学でも勉強しますが、これはやったことないと無理だと思います。公立中学生に発想せよというのは難しい。

(1)(2)は易。(3)(4)は易〜やや難というところでしょうか。

大問5 場合の数と確率

(1)6枚から表になる2枚の選び方は何通りか?

(2)1枚あたり2通りなので、2^6=64通り

(3)出た表に書かれている数をかけてできる数が、平方数になる場合の数。

1.模範解答には平方数で場合分けするものも載っているかと思いますが、表の枚数で場合わけの方がスムーズだと思います。

表が1枚のとき、①、④、⑨の3通り。

表が2枚のとき、①-④、①-⑨、②-⑧、④-⑨の4通りで合計7通り。

2.表が3枚以上に関しては1を利用します。

表が3枚のとき

表が2枚の結果に1つかけて平方数にする。表2枚が①-④ならば、①-④-⑨(1×4に何をかければ平方数になるか…9をかければよい)といった感じ。数えこぼしや重複をしないように注意して数えると

①-④-⑨、①-②-⑧、②-④-⑧、②-⑧-⑨の4通り。

表が4枚のとき

表が3枚のときと同様に、表が3枚の結果に1つかけて平方数にする。

①-②-④-⑧、①-②-⑧-⑨、②-④-⑧-⑨の3通り。

表が5枚のとき

①-②-④-⑧-⑨の1通り。

6枚とも表は平方数になりませんが、6枚とも裏つまりa=0は平方数です。この1通りを忘れないように数えて、1と合わせると、16通り。

求める確率は16/64=1/4。

数えこぼしを誘発する問題が多い印象。(3)だけ易〜やや難。

大問6 規則性

(1)やってみてください。

(2)図6の2xとなっている中心角に対する弧の長さが円周の3/7になっていることは、見ればわかる。

(3)円周をn等分すると、一つの先端部分の角に対する弧の長さがn-4という規則があることは表見れば気づけるかと。

(4)星形正24角形の種類

多分ここが難しい。2つ目ごと、3つ目ごと…と実験してみればわかるのですが、2の倍数ごとや3の倍数ごとに結んでみると、星形正24角形は作れないことがわかります。また、1つ目ごとと24−1=23目ごと、2つ目ごとと24−2=22目ごと…といった感じで同じ図形になるという規則があることもわかります。(時間要ります)

つまり、24÷2=12目ごとまでで何種類の星形正24角形ができるかを考えればいい。となると、残りの5、7、11、13、17、19目ごとの中から5、7、11目ごとの3種類と絞られます。

最も小さい先端の角

とばす点の個数が大きくなるほど、できた星形正24角形の先端の角が小さくなることがわかります。よって、11目ごとの時の先端の角度を求めれば良い。

11目ごとの先端の角に対する弧は24等分した時の2個分なので、すぐ求められると思います。

(1)〜(3)を埋めて(4)は余裕のある人のみといった感じだったのでは。図形飛ばしてここに集中した人もいるかも。(4)だけ難。

2022の方が簡単な気がします。打ち間違えとか怖い。

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